ルートマップ

足柄峠（あしがらとうげ）から日本最大といわれる唯念上人（ゆいねんしょうにん）の名号碑を越えて古道を下ると、天下分け目の合戦があった竹之下（たけのした）に入る。
有闘坂（うとうざか）を上り、東名を越えて県道150号、広がる田園風景の真正面に富士山がそびえたつ。
一幣司浅間神社（いっぺいしせんげんじんじゃ）、瑞穂神社（みずほじんじゃ）を過ぎると、林のなかを進んでいく。
相模、駿河、甲斐をつなぐこの道は、鎌倉往還ともいわれていた。

国道138号と合流し、須走（すばしり）地区へ。
昔、御師（おし）の家が連なっていた須走本通りからは、冨士浅間神社（ふじせんげんじんじゃ）の社叢と富士山が今も変わらず見えている。

冨士浅間神社への参拝で想いを新たに、神社焼き印木札を手にして、美しい松並木と富士山を見ながら馬返（うまがえ）しへ。
かつてここで馬を降りた。これから上は俗世と異なる神域である。
古来の修験者達と同じ道を歩むと、木々の緑、鳥の声もまた違ったものとして感じられる。
（須走口五合目までのこの道は4月下旬から11月上旬まで。）

小富士、まぼろしの滝へ。
砂礫で覆われた富士山らしい景観と山中湖から駿河湾までの眺望が広がる。
ここから見える、雲海からのご来光は格別である。